イヤな問題 大損害 避けて通る人生なら論外。
「おい、ちゃんと管理しとけよ?」
対面に座る男がオレにそんな事を言った。深い自意識喪失から引き起こされたばかりのオレには意味が分からず、ただ何となく、手にしていた『それ』に目を向けた。
注射器。中は蛍光のイエローグリーンの液体で満たされていた。安っぽい宝石みたいなその色は、際限なく不安を掻き立て居心地を最悪にさせる。
針は細く、糸のように弱々しい。プラスチックで出来ていると思われる本体と針の部分はアタッチメントで結合しており、取り外しが可能になっている。恐らく衛生面の関係で針は使い捨てだと思われる。…当然か。
目盛りの付いた本体は一見するとミサイルのようなフォルムで、尻にはピストン。これは紛れもなく『注射器』であり、とてもじゃないがそれ以外のモノになんて見えよう筈もない。これでも病院には何度も世話になっている。オレは注射器を見た事もない世間知らずではない。
ピストンを軽く押し出すと、針の先端から中の液体が飛び出し、膝を濡らす。匂いはない。オレは零れた液体を眺め、針を弄んでいた。
「………あ」
不意に、針のジョイント部分が外れた。ゆっくりと落下していく針。スローモーションのような1秒後、床にぶつかった細すぎる針は衝撃に耐え切れず折れた。針だったモノの残骸は首の折れた人形みたいにだらしなく、頭上の灯りを反射して七色の残滓を散らす。
「おいおい、何やってんだよ。繊細な道具なんだからもっと丁重に扱えって言っただろ」
男は怒るでも呆れるでもなく、事務的にそんな事を言う。ロボットみたいな抑揚のない口調が気に障る。
「ほら、こっちなら多少安全か?」
そう言うと男は、代わりの針を取り出してオレに手渡して来た。ソイツはさっきの針とは比べ物にならないくらい長く、太い。ちょうど竹串ほどのサイズだろうか。
「…ああ、これなら問題ない」
オレはその力強さにニヤリと口を歪ませる。
「こっちだってアンタには期待してるんだ。相応の働きをしてくれないと捨てられるのはアンタの方だぜ?」
「ああ、分かってる。オレにはもう後がない。死にモノ狂いでやってやるさ」
「ようやくいつもの調子か。ま、せいぜい気を張る事だ。弱音は誰も聞いちゃくれないぜ」
オレは注射器を手に、部屋を後にする。さあ、張り切って仕事をこなすとしよう―――――
……という夢を見たんです。意味不明な事に。やたらハッキリ残っていたので小説仕立てにしてみました。…暇だな、私…。
つーかディテールがさっぱりですね、この夢。私は何なんでしょうか。ツッコミ所が満載です。殺し屋とかテロリストでしょうか。注射器の中身は何でしょうか。今私が読んでる小説や観ているドラマからして『H173』か『ブラッディX』あたりが候補として挙げられます。…どっちにしてもB兵器じゃねーか…。私、テロリスト確定ー。きゃー皆逃げてぇー♪
……んな事してる暇があるなら執筆しろという話。
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淡く儚い華の香り 切なく脆い星の涙。
対面に座る男がオレにそんな事を言った。深い自意識喪失から引き起こされたばかりのオレには意味が分からず、ただ何となく、手にしていた『それ』に目を向けた。
注射器。中は蛍光のイエローグリーンの液体で満たされていた。安っぽい宝石みたいなその色は、際限なく不安を掻き立て居心地を最悪にさせる。
針は細く、糸のように弱々しい。プラスチックで出来ていると思われる本体と針の部分はアタッチメントで結合しており、取り外しが可能になっている。恐らく衛生面の関係で針は使い捨てだと思われる。…当然か。
目盛りの付いた本体は一見するとミサイルのようなフォルムで、尻にはピストン。これは紛れもなく『注射器』であり、とてもじゃないがそれ以外のモノになんて見えよう筈もない。これでも病院には何度も世話になっている。オレは注射器を見た事もない世間知らずではない。
ピストンを軽く押し出すと、針の先端から中の液体が飛び出し、膝を濡らす。匂いはない。オレは零れた液体を眺め、針を弄んでいた。
「………あ」
不意に、針のジョイント部分が外れた。ゆっくりと落下していく針。スローモーションのような1秒後、床にぶつかった細すぎる針は衝撃に耐え切れず折れた。針だったモノの残骸は首の折れた人形みたいにだらしなく、頭上の灯りを反射して七色の残滓を散らす。
「おいおい、何やってんだよ。繊細な道具なんだからもっと丁重に扱えって言っただろ」
男は怒るでも呆れるでもなく、事務的にそんな事を言う。ロボットみたいな抑揚のない口調が気に障る。
「ほら、こっちなら多少安全か?」
そう言うと男は、代わりの針を取り出してオレに手渡して来た。ソイツはさっきの針とは比べ物にならないくらい長く、太い。ちょうど竹串ほどのサイズだろうか。
「…ああ、これなら問題ない」
オレはその力強さにニヤリと口を歪ませる。
「こっちだってアンタには期待してるんだ。相応の働きをしてくれないと捨てられるのはアンタの方だぜ?」
「ああ、分かってる。オレにはもう後がない。死にモノ狂いでやってやるさ」
「ようやくいつもの調子か。ま、せいぜい気を張る事だ。弱音は誰も聞いちゃくれないぜ」
オレは注射器を手に、部屋を後にする。さあ、張り切って仕事をこなすとしよう―――――
……という夢を見たんです。意味不明な事に。やたらハッキリ残っていたので小説仕立てにしてみました。…暇だな、私…。
つーかディテールがさっぱりですね、この夢。私は何なんでしょうか。ツッコミ所が満載です。殺し屋とかテロリストでしょうか。注射器の中身は何でしょうか。今私が読んでる小説や観ているドラマからして『H173』か『ブラッディX』あたりが候補として挙げられます。…どっちにしてもB兵器じゃねーか…。私、テロリスト確定ー。きゃー皆逃げてぇー♪
……んな事してる暇があるなら執筆しろという話。
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淡く儚い華の香り 切なく脆い星の涙。
by araya-shiki
| 2008-12-14 17:26
|
Comments(4)
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takara-akua at 2008-12-14 18:28
面白い夢ですね。
……面白いと言うか、凄い夢です。本当。
でも、逆に羨ましいと思ってしまう私がいます。私はそもそも夢自体滅多に見ませんし、見ても覚えていることはかなり珍しいので。
ここから新作を書いてくれることを期待しています(笑)
では。
……面白いと言うか、凄い夢です。本当。
でも、逆に羨ましいと思ってしまう私がいます。私はそもそも夢自体滅多に見ませんし、見ても覚えていることはかなり珍しいので。
ここから新作を書いてくれることを期待しています(笑)
では。
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N
at 2008-12-14 22:26
x
とりあえず竹串はふといっすwwww
僕なら泣けますwww
僕なら泣けますwww
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HOCT2001 at 2008-12-15 12:29
注射針が竹串並の太さの各注射方法の事例
・皮下注射
注射針が太すぎて皮膚の下に薬剤を入れられませんでした
・静脈注射の場合
静脈が注射針より細くて薬剤を入れられませんでした。
・筋肉注射の場合
アイスピックでさされてるのと何の違いもないじゃんwwww
以上、駄文でした。
・皮下注射
注射針が太すぎて皮膚の下に薬剤を入れられませんでした
・静脈注射の場合
静脈が注射針より細くて薬剤を入れられませんでした。
・筋肉注射の場合
アイスピックでさされてるのと何の違いもないじゃんwwww
以上、駄文でした。
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by
araya-shiki at 2008-12-15 20:12
>あくあ様
まあ夢で観ている内はいいですけどねー、正夢になったらと思うと素直に羨ましがられても…って感じです。…ここから新作は難しそうですねぇ…バイオテロ関係の資料を集めないと(書くなバカ)。
>N様
つか両極端すぎます。落としただけで折れる針も竹串サイズも使えねーだろ。…どっちにしても何で私は注射器持ってたんだろう?お注射しちゃうぞっ☆(氏ね)
>HOCT2001様
…筋肉注射の欄で寒気がしました…。いてええええええ!!私は何が何でも射されたくないですね。
まあ夢で観ている内はいいですけどねー、正夢になったらと思うと素直に羨ましがられても…って感じです。…ここから新作は難しそうですねぇ…バイオテロ関係の資料を集めないと(書くなバカ)。
>N様
つか両極端すぎます。落としただけで折れる針も竹串サイズも使えねーだろ。…どっちにしても何で私は注射器持ってたんだろう?お注射しちゃうぞっ☆(氏ね)
>HOCT2001様
…筋肉注射の欄で寒気がしました…。いてええええええ!!私は何が何でも射されたくないですね。